特許編第3回です。
特許法の目的について、イラストで分かりやすく説明します。
☆ ☆ ☆
特許法の目的とは何でしょうか。
発明の保護、という側面はありそうですが、それだけでしょうか。
特許法の目的は、一言で言うと「産業の発達(に寄与すること)」です。
その「産業の発達」のために発明の保護と利用を図ります。
☆ ☆ ☆
発明の保護と利用について、具体例を考えてみます。
発明の権利を主張したい発明者側と、発明を早く利用したい第三者はそれぞれどのように考えるでしょうか。
ただ発明者の権利を「保護」するだけであれば、
特許権の存続期間は出願の日から20年と言わず、30年でも50年でも良いはずです。
それが「出願の日から20年」となっているのは、
発明を第三者に「利用」させることで、「産業を発達させる」という目的を果たすためです。
なぜ特許は広く一般に公開されるのか。
なぜ特許権の効力は「試験・研究のための実施」には及ばないのか。
それは、第三者の利用を促して、「産業の発達」に寄与することを目的としているためです。
☆ ☆ ☆
まとめです。
・特許法の目的は、「産業の発達」に寄与することです。
・「産業の発達」のため、発明の保護と利用を図ります。
☆ ☆ ☆
余談ですが、
他社商品を解析する「リバースエンジニアリング」は、特許法上、違法ではありません。
ただし、購買契約等でリバースエンジニアリングが禁止されている場合は、
契約違反という形で損害賠償等を求められかねないので、ご注意ください。
(第3回 了)
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