11.そもそも特許権の侵害とは?(直接侵害・間接侵害):直接侵害・間接侵害について、イラストで分かりやすく説明します(IPdash東京 特許事務所/弁理士 留場恒光)

特許編第11回です。
直接侵害・間接侵害について、イラストで分かりやすく説明します。

特許権の侵害とは、「特許発明を業として実施すること」です(特許法68条)

物の特許発明の「実施」とは上記①~⑥のような行為を言います。
そして、特許発明を業として「実施」することを特許権の侵害と言います(直接侵害)。

「業として」というのは「ビジネスとして」と考えて頂いて差し支えありません。

例えば、他人の特許発明を使っている商品(特許侵害品)があったとします。
その商品を売る場合や、その商品のカタログを配ることも特許権の侵害になります。

  ☆     ☆     ☆

間接侵害もあります。「その物を業としての譲渡等又は輸出のために所持する行為を、当該特許権を侵害するものとみなす」(特許法101条3号)

特許侵害品を所持しているだけで権利侵害とされる場合があります。
例えばイラストのように、誰かに販売することを意図して倉庫等に保管しているような場合です。

特許侵害品の販売は特許権侵害です(直接侵害)。
それのみならず、特許権侵害を誘発し得るこのような行為についても、特許権の侵害とみなします(間接侵害)

  ☆     ☆     ☆

特許発明の業としての実施は特許権侵害です(直接侵害)。また、特許権侵害を誘発しうる一定の行為も特許権の侵害とみなします(間接侵害)

まとめです。
・特許発明の業としての実施は特許権侵害です(直接侵害)
・また、特許権侵害を誘発しうる一定の行為も特許権の侵害とみなします(間接侵害)

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間接侵害(侵害とみなす行為)については、特許法101条に規定されています。
ここでは第101条第3号の例のみを挙げました。

なお、直接侵害と比べると、間接侵害は罰則が軽くなります。

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本テーマについては、こちらもご参照ください。
【被害に遭ったら -権利侵害とは(特許庁)】https://www.meti.go.jp/policy/ipr/infringe/about/patent.html

(第11回 了)
IPdash東京 特許事務所

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